特別支援学校で ものづくりを一緒にするんだ!
小さな社会体験で将来の選択を広げるお手伝い
先日、支援学校の社会体験のお仕事はありませんか?というお声がけを商工会さんよりいただきました。
同じ市内にあるのに、支援学校がどのようなところか知らず、改めてお話を伺いました。
とても元気な先生がオフィスにお見えになり、支援学校を卒業する子ども達のことを真剣に考えていらっしゃり熱く思いを語ってくださいました。
和光市には埼玉県立和光特別支援学校と埼玉県立和光南特別支援学校があります。
和光特別支援学校は肢体不自由特別支援学校で、和光南特別支援学校は知的障害のある子供たちが学ぶ学校です。
今回いらしてくださったのは、知的障害のある和光南特別支援学校の先生。
高校に入ると、社会へ出ることを考えて、社会体験の時間があるそうです。
実際に会社で行う仕事を体験し、働くというのはどのようなことか知るきっかけとなります。
実際、普通の企業への就職はかなり少なく、そして続けることが大変とのこと。
先生方は、早い時期から“仕事”を体験してもらい、社会に出たいというお子さんの希望をかなえてあげたいという思いで一生懸命企業にアプローチされていました。
エポカルのものづくり
エポカル製品は、売れるものを作るではなく、必要とされるものを作るというスタンスです。
命に関わる病気で必要な方や、日常生活の上で必要な方、美容的な観点で必要な方など必要度は違いますが、それぞれの立場で使いやすいものをご提案しています。
お手元に届いた時に、お求め頂いたお客様に私たちの気持ちが届くよう、梱包について、製品についている下げ札について、全てにおいて色々と考えて選んでいます。
特別支援学校の先生のお話を伺い、私たちはお届けする製品の下げ札づくりに、特別支援学校の生徒さんに関わってもらえないかと考え、ご協力させていただくことにしました。
シールを貼るだけの作業ですが、生徒さんによって作業できる内容の個人差もあるので、できるだけスムーズに行えるよう何度も先生方と打ち合わせをし、どうすればまっすぐに貼れるか、どこまでが許容範囲かなど細かいところまで詰めて準備を進めました。
校内実習の様子
実習期間は2週間だったのですが、最初にお渡しした150枚もあっという間に終わったようで、追加の200枚をお持ちしました。
実習途中の10月19日に企業向け学校公開がありましたので、参加させていただきました。
思った以上に、広い学校、そして多くの生徒さんのいる和光南特別支援学校。5~8人くらいで1グループになり各教室で作業に取り組んでいます。
多くの作業は“解体”でした。
ノートや付録付きの本などを解体し、部品ごとに分別してまとめていきます。
その中に、株式会社ピーカブーの下げ札のシール貼りもありました。
子供たちのできることを見極めて、先生とリーダーで調整しながら、流れ作業で行っていました。
みんな一生懸命取組んでおり、楽しいですか?との問いに大きな声で“楽しいです”と笑顔を見せてくれたのは嬉しかったです。
当日は撮影禁止だったのですが、先生が手元の写真を送ってくださいました。
少子化の中の問題
今日本は少子化問題に直面しています。
市内の小学校はクラス数が減ったり、地域によっては学校数が減ったりしています。
ただ、特別支援学校の問題は逆で、生徒数が増えているそうです。
生徒さんが増えることで、実習や進路についての受け入れ企業が多く必要になり、先生方も社会との接点の必要性を感じていらっしゃいます。
全員が就職するわけではないようですが、希望しているお子さんが社会に出ていくチャンスを作りたいと頑張っておられます。
今、働き方はバリエーション豊かになってきました。
一つのことを丁寧にもくもくと取り組めるお子さん、リーダーになってみんなをまとめているお子さん、それぞれの個性を大切にしたお仕事に巡り合えることを願っています。
エポカルスタッフ
井関典子
株式会社ピーカブー
井関典子