ビタミンDの上手な摂り方 ③
赤ちゃんと妊婦さんのビタミンDの必要性
紫外線による人への恩恵といえば、ビタミンDの生成です。
紫外線に当たることでカルシウムの吸収が促進され、骨や歯の形成などの成長につながります。
この成長に欠かせないビタミンDですが、人は食事と紫外線から得ています。
しかし近年、妊産婦と乳幼児のビタミンD欠乏症増加が注目されているのです。
赤ちゃんの紫外線対策とビタミンD
新生児・乳幼児のビタミンD欠乏症が成長にどのような影響を与えるのでしょう?
よく言われるのが、くる病や骨軟化症にみられる骨の異常と、低カルシウム血症による痙攣(けいれん)、関節の変形や、運動発達の遅れなどが挙げられます。
赤ちゃんのビタミンDが欠乏する原因として、ひとつには、妊婦のビタミンD不足によって新生児がビタミンD欠乏になるケース。
もうひとつには、完全母乳栄養で育てられている乳児がビタミンD欠乏になるケースがあります。
妊婦さんが1日に摂取したいビタミンD量は、7.0㎍、妊娠していない成人女性の場合は5.5㎍なので、約1.3倍必要となります。
ビタミンDの体内でのはたらきは、カルシウムの吸収を促すだけではなく、免疫力の調整という重要な役割もあります。
ビタミンDは産後の身体の免疫力を調整するために欠かせないだけではなく、母乳を通して乳児にも与えられるため、授乳婦さんの1日に摂取したい目安量は8.0㎍で、産婦さんは一般成人女性と比べると約1.5倍必要となります。
適度な日光浴と、紫外線対策、そして、足りない分を食事でしっかり摂取することをお勧めします。
母乳とビタミンD
母乳にはビタミンDとKが足りないと言われています。
母乳中のビタミンD濃度は、育児用ミルクの10分の1以下といわれていて、実はとても少ないのです。
ただ、これは人工乳育を促すものではなく、「『乳児がきちんと必要量母乳を摂取できている場合でも、ビタミンDは欠乏傾向にある』ということを頭において食生活に気をつけましょう」ということです。
ママに十分なビタミンDがあれば、母乳中のビタミンDの濃度も上がるいわれています。
ビタミンDは、魚やキノコ、卵黄に多く含まれていますので、母乳で赤ちゃんを育てているママは、こういった食品を積極的に摂ることが勧められます。
家の外の世界は、子どもの心と体の成長にとても大切です。
紫外線を気にし過ぎて外出を控えるのではなく、適切なケアをしてお出かけすれば心配することは何もありません。
小さなお子様はこれ一枚で全身をカバーできます。必要以上の日焼けをしないよう活用してください。パイルケープ
地域別のビタミンD生成に必要な紫外線量などについては、こちらをご参照ください。
https://www.nies.go.jp/whatsnew/2014/20141127/20141127.html
ビタミンDがあってもカルシウムが不足していれば、同じような症状が起きてしまいます。
カルシウムも不足しがちな現代人ですので、カルシウムなども含めてバランス良く摂るよう心掛けてください。
ビタミンDが豊富なきくらげメニュー ~きくらげの卵炒め~
材料(3人前)
むきえび 300g
卵 3個
キャベツ 3~4枚
乾燥きくらげ 8g
ごま油 適量
合わせ調味料 片栗粉 小さじ1
砂糖・中華味 各小さじ2
酒 小さじ2
オイスターソース 大さじ1
作り方
1.えびは背ワタを取り、酒をかけてしばらく置き、キッチンペーパーでしっかり水気をとる。
2.キャベツは大き目のざく切りにする。きくらげを水でもどす。卵を割って解いておく
3.合わせ調味料を混ぜあわせる。
4.フライパンにごま油をひいて卵を炒め、半熟になったら取り出す
5.フライパンに再度ごま油を入れ、キャベツを炒め、柔らかくなってきたらきくらげも加えて炒める。
6.キャベツが柔らかくなったら、エビを入れて炒める。
8.むきエビの色が代わったら、4の合わせ調味料をよく混ぜて入れる。
9.8に5の卵を入れてさっと炒めたら完成!!
ビタミンDの上手な摂り方①では、ビタミンDについてお話しています。
ビタミンDの上手な摂り方②では、ビタミンDのメニューをご紹介しています。
株式会社ピーカブー
井関典子