紫外線 散乱材と吸収剤

紫外線散乱剤(ノンケミカル)紫外線吸収剤(ケミカル)

サンスクリーン剤(日焼け止めクリーム)を選ぶとき、誰しも1度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
肌への負担重視か仕様感重視なのかで、選ぶ種類が違っています。

 

違い①-見た目 / 『白くなるかならないか』

☆ 白くなるのは散乱剤
☆ 白くならないのは吸収剤

最近では散乱剤の成分である酸化チタンや酸化亜鉛をナノ化したものや、微粒子化したものも多く、白みの目立たないものも増えていますが、やっぱり一番わかりやすい違いはここでしょう。

散乱剤は酸化チタンなどの無機質成分のものを使用して紫外線をはじきます。
酸化チタンは熱加工された白いパウダー状の結晶です。
SPF値などが上がれば酸化チタンの配合量も増え、白みは強くなります。

吸収剤が白くならない理由は、配合されているものが有機化合物だからです。

有機化合物?? それなんだろう(・・?)

・・あぁ、、こうなってくると、ここから長いのです 笑。
それは次の[違い②]で。

 

 

 

違い②-成分 / 『紫外線を遮断するものが無機物か有機物か

☆ 無機成分を利用したものは散乱剤
☆ 有機化合物を利用したものは吸収剤

無機物を使ったものと有機物化合物を使ったもの、どう違うのでしょうか。
無機物、おもに酸化チタンなどを使用したものは、酸化チタンそのものが紫外線を跳ね返すイメージです。
有機化合物を使ったものは、塗った場所で 紫外線を吸収した有機化合物が化学反応を起こして、紫外線を別のものに変えるイメージです。

 

例外はあれ、有機化合物とは炭素Cを含む化合物のことをいいます。
炭素を持つことで、いろいろな原子と共有結合を作ることができるのです。
この特性をもって、有機化合物が紫外線と化学反応を起こし、紫外線のエネルギーを違うものに変換して紫外線をカットします。
違うもの、、たとえば赤外線や熱エネルギーです。
紫外線吸収剤を使用したサンスクリーン剤を塗って外出した際、肌がピリピリするという感じを受ける方がいますが、これは化学反応が起こっている刺激だといわれています。

違い③-反応性

☆ 散乱剤に使用されている無機物はUV-A, UV-Bの両方に効果がある
☆ 吸収剤は、配合されている有機物に特化した紫外線に効果がある

散乱剤は簡単ですね。酸化チタンや酸化亜鉛はそれのみでUV-AとUV-B両方を跳ね返します。(細かくいうと酸化チタンはUV-B , 酸化亜鉛はUV-Aを得意とします)

吸収剤はというと、よりUV-Aに注目した製品であればUV-Aに対する反応を起こす有機化合物が多く配合されますし、UV-Bに注目した製品であればUV-Bに対する反応を起こす有機化合物が多く配合されているのです。

よく目にするのは

・t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン(主にUV-Aを吸収)
・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(主にUV-Bを吸収 においに特徴がある)
・オキシベンゾン-3(UV-AとUV-Bの両方を吸収)

で、全商品の75%に配合されています。

このように、配合されている成分で紫外線の種類による対応度が違ってきます。

 

 

違い④-肌への刺激・安全性

☆ 散乱剤 : 安全性が高いとされているが「光触媒作用」がある
☆ 吸収剤 : 安全性は未知数・肌への刺激が強い

 

散乱剤に多く使用されている酸化チタンは、白色顔料として工業的に生産されて約100年が経ちます。また、粒子径の小さいナノ酸化チタンは開発されて約40年です。

このナノ酸化チタンは主に化粧品に使用されており、その他 歯みがき粉や、ホワイトチョコレートの着色など、経口物にも多く使われています。安全性(発がん性)に関しては、経皮・経口・吸入に関する研究が行われており、問題はないと考えられていますが、これらの鉱物でアレルギー反応を起こすケースや、散乱剤に紫外線があたっておこる「光触媒作用」により発生する活性酸素に反応することもあるので、100%ではありません。ですが、現在のサンスクリーン剤のなかでは安全性の高いものとして小さいお子さんも使用できます。

吸収剤に使用されるものは有機化合物です。前述したような有機化合物が配合されて作られています。光接触皮膚炎の主な原因物質として挙げられているものが多く、まれに光感作(光アレルギー)の起こる可能性があると考えられます。

また、化合物そのものの安定性を維持するために、そのための有機化合物が添加されるなど、安全性の未知数なものが加えられているのです。ポジティブリスト※1に載っていて、配合の上限が制限されているものも多くあります。ですので、化学反応が起こる点や、光感作(光アレルギー)の可能性を考えると、安全性に関する度合いは未知数です。

肌が弱く、成長過程のお子さんにはお勧めできないことがわかると思います。肌に優しい紫外線吸収剤としてシア脂(油)を配合している製品もあります。

 

違い⑤-効き目

☆ 散乱剤 : 成分そのものが化学反応を起こすわけではないので、汗や水で流れなければ効果は持続

☆ 吸収剤 : 紫外線防御力が強いが、化学反応する分 効果の薄れるのが早い。

 

散乱剤・吸収剤、どちらにしてもこまめな塗り直しが大切です。

 

違い⑥-使用感

☆ 散乱剤 : 伸びが悪い・白浮きする

酸化チタンは水やアルコール、油に溶けにくいため、伸びが悪く感じます。

☆ 吸収剤 : 伸びがよく、肌なじみがよい。

無色透明で白浮きしない。吸収剤に使われる有機化合物は油分に溶けやすいため、塗りやすいといえるでしょう。

 

 

紫外線から体を守るためのサンスクリーン剤はさまざまです。
年代や肌質、そしてシーンを考えて適切なものをチョイスすることがとても大切ですね。

 

株式会社ピーカブーは、紫外線対策用のUVカットウエアをオリジナルで作っています

 

参考・参照

※1食品中の残留農薬等 厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/zanryu/index.html

 

EPOCHAL
http://www.epochal.jp/

松成紀公子

 

 


 

株式会社ピーカブーは、育児中の母親2人が2002年に立ち上げた会社です。今までも現在も女性だけの会社。
子どもがアトピーだったことをきっかけに、紫外線対策用のUVカットウエアブランドEPOCHAL(エポカル)を立ち上げました。赤ちゃんから大人までを対象とした総合紫外線対策ウエアブランドは、国内唯一。
特殊なUVカット素材を使用し、薄くて軽いのにUVカット効果が高い、アレルギーや敏感肌の方にも人気のブランドです。
和光理研インキュベーションプラザに本社を移し、検査・研究を試みつつ、オーストラリア、アメリカへの進出にもチャレンジ中です。
紫外線対策には、日焼け止め(UVカットクリーム)よりも環境にやさしい、信頼できるUVカットウェアをお勧めします。