オゾン層破壊が例年よりも大きかった2020年

気象庁が2020年のオゾン層破壊の報告を出しました

 

南極のオゾン層を動画で見よう/2020年 NASAより

2020年のオゾンの状況をNASAのカメラがとらえています。
紫と青の色はオゾンが最も少ない場所であり、黄色と赤はオゾンが多い場所です。
The latest false-color view of total ozone over the Antarctic pole. The purple and blue colors are where there is the least ozone, and the yellows and reds are where there is more ozone.

  • 2020年の年平均オゾン全量は、南北両半球の中緯度の一部と北半球の低緯度で正偏差、それ以外の領域で負偏差となりました。その中で、南北両半球高緯度の負偏差は顕著になりました。これは、北半球高緯度では春季の北極域でオゾン層破壊が例年よりも大きかったこと、南半球高緯度では南極オゾンホールの規模が例年より大きく推移したことが要因と考えられます。「世界のオゾン層の状況(2020年)」参照)

https://www.data.jma.go.jp/env/ozonehp/annualreport_o3uv_2020.html

※わかりづらいので/平年値からの差を表示した天気図。 平年値を上回る領域を「正偏差域(場)」、下回る領域を「負偏差域(場)」という。

 

オゾンホール

  オゾンホールは、南極上空のオゾン量が極端に少なくなる現象で、オゾン層に穴の空いたような状態であることからその名が付けられました。

南半球の冬季から春季にあたる8~9月ごろ発生、急速に発達し、11~12月ごろに消滅するという季節変化をしています。

1980年代初めからこのような現象が観測されています。

 

2020年の南極域上空のオゾン層・オゾンホール

   衛星観測によると、2020年の南極オゾンホールは8月中旬に現れたのち8月下旬に急速に拡大し、9月20日に今年最大(面積2,480万km2;南極大陸の約1.8倍)となりました。

南極オゾンホールの面積は、9月上旬以降、最近10年間の平均値より大きく推移し、10月中旬以降も例年ほど縮小せず推移しましたが、12月下旬にかけて急速に縮小し、2008年と並んで観測史上最も遅い12月28日に消滅しました。

11月下旬や12月中旬にはその時期の最大値を更新しています。

今年は、南極上空に形成される極渦が大きく、ほぼ円形で安定していたため、極渦内部の高度約20km付近の気温の低い領域が、7月中旬から11月中旬まで、最近10年間の平均値より概ね広く推移し、オゾン層破壊を促進させる極域成層圏雲が例年より維持され、オゾン層破壊が継続したと考えられます。

11月以降も極渦は大きさが小さくなりつつも勢力を維持し、高度約20km付近の気温の低い領域が消滅した後も中緯度の高濃度オゾンの渦内への流入が抑えられ、オゾンホールが消滅せず維持されていたと考えられます(オゾンホールができるしくみを参照)。

9月以降の南極昭和基地は、南極オゾンホールの内部に位置することが多く、9月の月平均オゾン分圧は、 参照値(オゾン量の減少傾向が止まり、少ない状態で安定していた期間の平均値)並となり、10~12月は高度約15~25kmで参照値より低くなりました。

https://www.data.jma.go.jp/env/ozonehp/diag_o3hole_2020.html

 

 

南極オゾンホールができるしくみ

 人間が大気中に放出したフロンなどのオゾン層破壊物質から発生した塩素原子によって、高度約40km付近の上部成層圏のオゾン層が 破壊されます。

しかし、オゾン濃度が最も高い高度20km付近の下部成層圏では、塩素原子は通常、オゾンを破壊しない化合物 (図2の塩化水素(HCl)、硝酸塩素(ClONO2))に姿を変えており、通常はオゾン層を破壊しません。

南極上空にオゾンホールが発生するには、オゾン層破壊物質が存在することに加え、南極特有の気象条件が重要になります。
極域の冬季は太陽光がほとんどないため、成層圏は極めて低温になり、極渦と呼ばれる低温の渦が発達します。

冬の南極大陸上空には、非常に強い極渦の西風が南極点を取り囲むように吹いており、また南極の極渦は、海陸分布の違いから、北極のそれとは違って非常に安定しています。

極渦が発達した状態では、渦内外の物質循環はほとんどおこりません。成層圏は乾燥しているため、ふつう、雲が発生することはありませんが、この極渦の中では極端に低温になることで特殊な雲(極域成層圏雲)が発生します。

https://www.data.jma.go.jp/env/ozonehp/3-31ozone_o3hole_sp.html

 

この雲の粒子の表面で化学反応が起こり、さらに春になって太陽の光を浴びることで、フロンから発生した塩素がふたたびオゾンを破壊する成分に変化して、オゾン層を破壊するのです。

 

環境と状況

私達が、2018年より何度かオーストラリアに視察などに行ったときに感じたのは、紫外線というよりも、日差しの強さでした。
小さな剣山?のようなハリので肌をツンツンつつかれたような、刺激のある日差しに、「あっ日差し強いね!!」と顔を見合わせたことを覚えています。

オーストラリアのシドニーにおいては、日本の6倍もの紫外線が降り注いでいる!

と言われることがありますが、そこまで強くはないようです。(UV-Indexより)

https://www.arpansa.gov.au/our-services/monitoring/ultraviolet-radiation-monitoring/ultraviolet-radiation-index

例えば、今日のUV-Index値は、ARPANSAのdataより。

ARPANSAは、日本国内で唯一当社(株式会社ピーカブー)が企業認証を持ち、製品の検査をしている オーストラリア政府検査機関(電磁波)です。

南極に近く、オゾンホールの近くにあるオーストラリアは、白人が移民してきた国であることから、皮膚がんの発生率が世界一!
その徹底的な紫外線対策は、2005年から始められ、SUN-SMARTという教育プログラムが国民にしっかり定着しています。

私達は、そのSUN-SMARTの教育システムと、どのように国民に、また教育機関に取り入れられているのかを本部で教えていただきました。

 

Primary Schoolでの紫外線対策

実は、教育機関である学校にもお邪魔してきました。

シドニー郊外にあるSchoolです。

通訳の方が頼み込んでインタビューを受けて下さることになりました。
通常では、とてもOKはもらえません💦
本当にありがたいことです。

ハプニングとしては、ちょうどこの日が、校長先生のお誕生日で、Happy Birthday!!を言えて楽しかったです。

図書館で授業をしているところをのぞかせてもらいました!

ここで、校長先生が、みんなにインタビュー!

「みんなどんな紫外線対策してるの?」

 〇 日陰に入るよ

 〇 サンスクリーン剤を塗るよ(UVカットクリーム・日焼け止め)

 〇 帽子をかぶるんだ

 〇 服を着るよ

水を飲む!

などいろいろ手を挙げてくれました。すごい積極性です♡

中でも、いい答えが1つ。

「歯を磨くのと一緒だよ、生まれた時からお父さんやお母さんに教えてもらってる。日本はしないの?」

と。

 

先生の教材の中にも、ちゃんとUV対策のためのテキストがあるのです!!@@

 

日本の教科書には、「紫外線」「紫外線対策」についての記述はありませんでした(数年前調べた時)

 

わたしたちは、幼稚園や小学校で紫外線と紫外線対策についての、講座を行っています。

小さいころからのUV対策は、過度には必要ありませんが、「日焼けしすぎないこと」が大切だと思います。
株式会社ピーカブーの製品を使っていない幼稚園や小学校でも、もちろん、お呼びいただければ講座を行います。

対象は、

 〇 先生方

 〇 幼稚園生

 〇 小学生

 〇 ご父兄

 〇 ご近所の方

 〇 コミュニティー

 〇 スポーツチーム

など

ぜひお呼びください。

 

株式会社ピーカブー
松成紀公子

 

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