モロッコとXP、そしてエポカルのファン付きUV防護服
色素性乾皮症のためのUV防護服をモロッコの子どもたちへ!
エポカルは、モロッコのXP(色素性乾皮症)の子どもたちへUV防護服を送りたい。
学校に行かせてあげたい。
偏見をなくしたい。
いじめられないように情報を発信したい。
モロッコは大西洋と地中海に面した北アフリカの国で、ベルベル文化、アラブ文化、ヨーロッパ文化が融合していることで有名です。マラケシュのメディナは中世の面影を残す地区で、迷路のように入り組んでいます。ここには人々の娯楽スポットとなっているジャマエルフナ広場があります。またスーク(市場)では陶芸品、宝飾品、金属製のランタンなどが売られています。首都ラバトにあるウダイヤのカスバは 12 世紀に造られた王族の要塞で、海を見下ろすように佇んでいます。
モロッコには、なんと日本よりも多い4000人の色素性乾皮症の方々がおいでになると聞いたのは、数年前から。
さらに、モロッコの方から防護服を送ってほしいと依頼があったのは、ちょうど1年前です。
良くエポカルのHPを探してきてくれたな@@と驚きましたが、モロッコの方は、お子さんをすごく大切に
される方々なのだと思います。
わたしたちは、なんとか早くお送りしたいと初めての国へ発送を試みました。
ファンのバッテリーは、送付しづらい
この防護服は、ファンがついていて、全身を覆ってもこの空調ファンのお陰で心地よく暑いときも着用ができます。
日本で使っているバテリーは、パワーが強く、長持ちしますが、ご存知のようにバッテリーは航空便では難しく
送ることができません。
空調服の担当者の方も、懸命に何とか送れないか、それこそ半年も調査してくださいました。
こういった電気や電池のものは、国によって販売許可などが必要だということです。
エポカルでは、何とか早くお送りしたい!
と、バッテリーではなく、現地で単三電池(AA電池)を入れられるものをお送りすることにしました。
でも
AA電池、モロッコにあるんだろうか?
次から次へといろいろな(??)分からないが生まれてきます。。。
こうなったら!と、モロッコ大使館へアクション!数日後に、やっと回答があり、単三電池購入できることが
分かりました。
そして、発送!
日本から海外への発送は、コロナが明けた今では、まあまあ・・・早く到着します。
約1週間後、ご連絡をいただき、ほっとしました。
必要なのは、2歳~4歳児の防護服
ホッとはしたものの、お送りいただいたお写真は、@@ええっというほど大きく💦
要するに対象のお子様は、とっても小さい子だったのです。
わたしは、120cmサイズの製品をお送りしました。
この防護服は、小学生のXP(A群)の子どもたちが、少しでも動けるうちに運動会に出してあげたい!
という想いで、作ったので、対象が小学生だったのです。
サイズは、
120cm=6~10歳くらい
150cm=8~15歳くらい
ご着用いただいたのは、たぶん2~3歳くらいの可愛らしいお子さんでした。
すでに、幼児のための(0~6歳)防護服を検討していました。
というのは、
「お宮参りの時にXPだと判明する元となるひどい日焼けをしてしまう」
と聞いていたからです。
その後、すぐにUVケアをしようと思っても、XPともなれば簡単なUVケアではなく
しっかりと身体全体を覆い、それもできるだけ完璧な100%カットに近いUVケアの
出来るものが必要です。
これは、早く開発を進めなくてはいけない💦
と感じ、他のお仕事を後回しにして、防護服の案を練りました。
2019年7月24日水曜日の写真では、月の子供たちと連帯する協会を運営する父親のハビブ・エル・ガザウイさんが、
色素性乾皮症(XP)と呼ばれる稀な遺伝性疾患に侵されている8歳のムスタファ君と遊んでいる。
モロッコ、カサブランカの病院内。(AP写真/モサアブ・エルシャミー)
月の子の協会
モロッコには、いくつかのXPの方々の協会があるそうです。
その中の一つの代表の方に、上記のお客様が防護服があることをお知らせしてくれました。
彼からは、すぐに連絡が来ました。
お子さんがXPだったことから、お仕事を辞めて協会を立ち上げ、XPの子どもたちのために働いておられます。
素晴らしい方です。
https://mainichi.jp/english/articles/20190811/p2g/00m/0fe/079000c
上記の記事をお送りいただきました。
モロッコでは、XPの子どもたちは、差別されて学校に行くこともなかなかできないとのことです。
このことをたくさんの人に知っていただき、月の子どもたち(昼間は外に出られないので、彼らはそう呼びます)を助けて欲しいと依頼がありました。
まずは、生地の全文をGoogleの翻訳のままに以下に記します。
光が致命的になるとき:モロッコ人は皮膚疾患と闘う
学校に通うことを決意し、学校の責任者と取引をした: ムスタファは教室に入れるが、段ボール箱の中で勉強しなければならない。
ムスタファ・レドゥアンは喜んでこの申し出を受け入れた。
XPは色素性乾皮症と呼ばれる稀な遺伝病で、太陽光線やその他の紫外線が皮膚や目に大きなダメージを与える。この病気は北アフリカに多く見られる。
「とにかく太陽が嫌いなんだ。母親の膝の上に座ったムスタファは、濃い茶色のそばかすで顔を覆われていた。
現在8歳のムスタファは、皮膚にできたガンを取り除く手術をすでに11回も受けている。
彼の家族は、XPと闘っている世界中の何千もの人々の一人であり、アドバイスを分かち合い、新しい治療法を求める人が増えている。モロッコでは、家族は認知度や政府の援助、そして単純に学校に行く権利を求めて闘っている。
米国国立衛生研究所でXPを研究しているケネス・クレーマー博士によると、この疾患は北アフリカで約1万人に1人の割合で発症しており、その割合はヨーロッパの10倍以上、アメリカの約100倍だという。
※ちなみに日本は、22000人に一人と、他国よりも、かなり確率が高く、またA群という神経症状が出るタイプが一般的です。
2019年7月24日水曜日の写真では、色素性乾皮症(XP)と呼ばれる稀な疾患を患っているモハマド君(6歳)が、モロッコのカサブランカの病院内で母親と一緒に待っている。
このまれな遺伝性疾患により、太陽光線やその他の紫外線が皮膚や目に極度のダメージを与える可能性があります。(AP写真/モサアブ・エルシャミー)
2019年7月24日水曜日の写真、モロッコのカサブランカの病院内で母親と待つ、色素性乾皮症(XP)と呼ばれる稀な障害を患うモハマド君(6歳)。この稀な遺伝子疾患は、太陽の光やその他の紫外線源によって、皮膚や目に大きなダメージを与える。
この疾患は遺伝性であるため、XPは親族間の結婚が多い集団に多く見られる、とクレーマーは言う。罹患した子どもは、両親から1つずつ、変異した遺伝子のコピーを2つ受け継ぐ。2016年のモロッコ政府の調査では、結婚の約15%が家族間のものであると推定されている。
カサブランカにあるイブン・ロシュド大学病院の小児皮膚科専門医であるファティマ・エル・ファトゥイカイ氏は、一年中太陽が照りつける国に住んでいるため、この疾患によって引き起こされる可能性のある皮膚がんにかかりやすいと述べた。
モロッコのXP患者のうち、10代以降を生きる者はほとんどいない。この病気に対する認識や治療法へのアクセスが乏しい発展途上国や、人々が外で過ごす時間が長い貧しい農村地域では、特に難しいことである。
エル・ファトイカイのオフィスの外では、モロッコ中からやってきた家族が、名前を呼ばれるのを心待ちにして待合室に座っている。新しいXP治療の噂がある。
真実は、「可能性のある治療法は予防しかありません。この子供たちは……最低限日光に当たることさえ避けなければなりません」。
主な予防法は、日光を避け、防護服、フェイスシールド、日焼け止めを着用することである。
ファティマゼーラ・ベルーシー(25歳)は、XPが原因で皮膚がんやその他の問題に対処してきた。2019年7月24日水曜日の写真で、
モロッコのカサブランカで、色素性乾皮症(XP)と呼ばれる稀な疾患に罹患している6歳の娘ヤスミンちゃんに
クリームを塗るラビア・ワラカ(左)とサラヘディーン・エルカルシ。(AP写真/Mosa’ab Elshamy)
「人々がもっと楽にしてくれたら。彼らの言葉は痛い。私は完全に疎外されていると感じています。彼女の家族は、この病気が伝染することを恐れて、彼女との交流を制限している。
「誰も私の面倒を見てくれないので、自分でやるしかなかったのです。高校を卒業し、現在は大学に在籍している。
モロッコのXPの子どもたちのほとんどは、教育を受け続けていない。
アメリカの学校では、XPの生徒のために窓フィルターを設置するなど、彼らのニーズに対応しているが、モロッコではそのような対応はまれである。
「ハビブ・エル・ガザウイは、娘のファティマゼイラがXPに罹患していることを知った後、獣医の仕事を辞め、XPへの認識を高め、XPの子供たちを支援することを人生の使命とした。
彼の娘は現在、若い成人としてソーシャル・メディアで認知度を高めているが、舌やまぶたなどにできた癌のために50回もの手術を受けている。日中は家に閉じこもり、ほとんど寝ているが、日が沈むと公園やカフェに行き、普通の生活を送ろうと決意する。
ガザウイはモハンメディアの町の自宅で「月の子供たちと連帯する会」を率いている。
彼は、家族を訪問し、クリームやマスクの寄付を配り、カサブランカの病院にデータを提供し、政府に行動を起こすよう圧力をかけるなど、時間をやりくりしている。
XPの支援グループは、オンラインでアドバイスを共有することが増えている。
昨年ロンドンで開かれた異例の会合では、フードや窓の保護、光を測るメーター、
さらにはフランスでデザインされた扇風機のついたフェイスシールドなど、「何百もの実用的なヒント」が共有されたと、NIHの研究者デボラ・タムラ氏は語った。
ガザウイのグループからの寄付は、6歳の娘を持つセール市の仕立て屋サイード・エル・モハマディのような家族に届く。彼の家族はまだ学校について議論している。
「娘は悲しんでいますが、何の保護もない学校に連れて行くことはできません。
「でも、あの子には教育が必要なのです」と母親のマリア・エル・マルーフィは訴える。
UV防護服は、子供たちの教育の場でも活躍できるはず!
子供たちには、教育が必要です。
またXPという病気を知ってもらうこと。
日本でも同じです。
いじめや心無い言葉に悩む方も多くおいでとのことで、あってはならないこと。
エポカルは、紫外線対策講座などで、子供たちに向けて必ずXP(色素性乾皮症)について、そして、紫外線に当たれなくて外に出られなかったり、防護服などを着てUV防護をしていることをつたえ、そういういじめや差別がないように、逆に労り、助けてあげて欲しいとお知らせしています。
防護服があれば、日中でも学校の中でもこれを着ていれば安心です。
段ボールなど被る必要はありません。
毎日のようにモロッコからいただくMail
2~4歳の親御さんからのお問い合わせが毎日届きます。
わたしは、慣れないフランス語やアラビア語ですが、WEBの翻訳を使って毎日お話します。
1日も早く、0~6歳の子ども用の防護服を作らなければ!!
2023年8月26日
男の子の写真がガザウィさんより送られてきました。
多分130cmくらいの身長の男の子でしょう。
痩せているので、大人用のマスクは大きすぎて大変そうです。。。
わたしたちは、120cmサイズの防護服をサンプルにお送りしてみていただくことにし、即座に送りました。
いま、到着を待っているところです。
彼からは、お医者様と相談して、この防護服を着用できる子供を選出するとのことでした。
一人でも多くののXPのお子さんが、防護服を着用できると良いなと願っています。
株式会社ピーカブー
製品企画室 松成紀公子