子どもの火傷と紫外線対策
子どもの火傷(やけど)~傷跡を残さないために~
やけどの部分はどうなっていますか??
治りかけの傷跡は、傷の部分を治そうとして“炎症(えんしょう)反応(はんのう)”を起こしています。
細胞が活発に活動し、傷をしっかり治そうとしているということです。
そのため、一時的に色素細胞が集まり、くすんだ赤黒い皮膚の色になりますが、
治ってくるとそのくすみも薄れてきます。
ですが、その時期に掻(か)いたり、無防備に紫外線があたると(外からの刺激を受けると)、
くすみが残ってしまったり、傷跡がきれいに治らなかったりします。
覆う(おおう)ことが一番
紫外線対策のためだからといっても、傷跡に日焼け止めクリームを塗るのはおすすめできません。
衣服で覆うことが一番です。
衣服や帽子, 日傘などで陰を作り、紫外線対策をするのが一番です。
ですが、素材によりかゆみが出る場合があるので、化繊(かせん)オンリーのものよりは綿混合
素材のものをお選びになるとよいでしょう。
“濡れている状態”は治りを遅くします!治りを早くするために気をつけること
皮膚の濡れた状態は、皮膚がふやけていることで皮膚のバリア機能を弱めるため
傷つきやすく、また傷も治りにくくなります。
入浴後など、こすらずに、押さえるように水分を拭き取りましょう。
やけど部分は、しばらくは汗が出ませんが、やけど部分周囲の汗をそのままにしないようにしましょう。かゆくならないためです。
頻回にふき取る必要はありませんが、気がついた時に拭ってあげるとよいでしょう。
やけど部分の周囲に汗がついていると、傷口がとてもかゆくなります。
首の傷にはネックガードで汗を吸うようなものが一番良いでしょう。
“乾燥”にもお気をつけください
濡れている状態もよくありませんが、乾燥しきった状態もよくありません。
保湿剤を利用し、保湿してあげてください。
医師にお薬を処方されているとき、特に指示のない場合は
保湿剤 → 塗り薬 の順に塗布(とふ)します。
治りかけはかゆいもの
やけど部分の炎症が治まったように見えても、皮膚の中では深い部分の損傷(そんしょう)まで治そうと、
活動しています。
そのため、本人は『かゆい』『むずがゆい』のです。
ですが、こすったり、掻く(かく)ことで、色素(しきそ)沈着(ちんちゃく)といったような肌のくすみが残る
こともあるので、なるべく手が行かないようにすることが大切です。
小さなお子さまですので、どうしても手が行ってしまうでしょう。
とくに眠っているときに掻きがちです。
爪を切ったり、綿のミトンのようなものをつけて寝かせてもよいかもしれません。
始めは慣れないので、ミトンに動物の絵をかいたりすると受け入れやすいでしょう。
やけど部分にテープを使用する場合
今後、やけど部分が治ってきたときに、ガーゼを使わずに直接ドレッシング剤※を使うよ
うなときは、テープのはがし方に気をつけましょう。新しい皮膚が剥がれてしまうことが
あるので、その部分だけほんの少し保湿クリームやワセリンを塗ってからテープを貼ると、傷口を傷つけずにはがしやすくなります。
もしくは、はがすときに綿棒でテープと皮膚の間に塗りこみながらはがしていってもよいでしょう。
※https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%89%B5%E5%82%B7%E8%A2%AB%E8%A6%86%E6%9D%90
『デュオアクティブ』『テガダーム』といったものが一般的です。
やけどの程度が大きければ大きいほど、傷跡を残さずに新しい皮膚になるのを待つ期間は
長いので、気を長く持って対応してあげてくださいね。
程度にもよりますが、2か月~1年ほどは意識してみてください。
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