紫外線の基礎知識 UV-A UV-B UV-C
紫外線とは、太陽から発せられる光の中の1つです
太陽から地上に届いている光は、見えない赤外線、虹色のグラディーションで見られる可視光線、そして見えない紫外線に分けられます。
可視光線には、波長の短い順に紫、藍、青、緑、黄、橙、赤とありますが、紫よりも波長が短い紫外線は目に見えません。
紫外線は地表に届く光の中で、最も波長の短い光で強いエネルギーを持っている光線なのです。
そのような紫外線は、波長が長い順にUV-A、UV-B、UV-Cの3つに分類され、弱いけれど地上にたくさん届いているUV-A、強いけれど届いている量は少ないUV-B、「地球の宇宙服」とも言われるオゾン層に吸収されて地上まで届かないUV-Cの3種類があります。
波長の分類:
◆ 紫外線 (UV-A): 波長 380–315 nm
UV-Aを浴びると、メラノサイト(色素細胞)が刺激され、メラニンが生成され肌が黒くなります。
これは肌を守るための防衛反応で、黒くすることで紫外線が皮膚の奥深くまで達するのを防ごうとしているのです。
更にUV-Aの影響は、波長が長い紫外線であることから肌の奥深くの真皮にまで到達し、シワやたるみといった光老化を引き起こします。
特にUV-Aには窓ガラスを通り抜ける性質があり、「屋内だから大丈夫だろう」と油断していると、知らない間に日焼けしてしまっていることがあります。
すぐに影響が出ないとしても、長い時間をかけて、じわじわと肌に悪影響を及ぼしていくのがUV-Aの特徴です。
◆ 紫外線 (UV-B): 波長 315–280 nm
*UV-A、UV-B、UV-Cの分け方にはいくつかの定義があります。ここでは、気象庁に習って280~315㎚をUV-Bとします。
UV-Bを浴びると、肌が炎症を起こして赤くなり、やけどのような状態になります。
日焼けして肌が赤くなり痛さを感じたり、水泡ができたりするのはUV-Bの影響によるものです。
UV-BはUV-Aと比較して波長が短く、肌の奥深くにまで届くことはありません。
むしろ、UV-Bは表皮に作用し、肌表面の細胞を傷つけ、炎症を引き起こします。
その結果、シミやそばかすなどの肌トラブルや皮膚癌の原因になるのです。
◆ 紫外線 (UV-C): 波長 280–200 nm
オゾン層により吸収され、地表に到達しません。
強い殺菌作用があります。
紫外線のメリット、デメリット
昔から地上に降り注いでいる紫外線は、私たちにどの様な影響を及ぼしているのでしょうか?
自然界に存在するものとして、必要な物でもありますが、同時に強い光によるダメージも受けています。
メリットとデメリットに分けて考えてみましょう。
紫外線のメリット
①ビタミンD を生成し、骨を強くしています。
ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける役割を果たしていますが、食物から摂取するか、太陽の光を浴びて生成します。
例えば、キノコ類や魚介類を積極的に撮れればいいのですが、紫外線に当たって補うことも必要です。
しかし、必要以上に当たることはなく、一般的に日本人だと15分~20分くらい紫外線に当たれば十分と言われています。
ビタミンDを効果的に生成するUV-Bは、皮膚のDNAを損傷させ、日焼け(sunburn:紅斑)を生じさせます。
適度な日光浴時間については、国立環境研究所で研究が続けらています。
②殺菌効果
紫外線は人の細胞を破壊しますが、それほど強い光です。
その強さを利用して、殺菌効果があります。
洗濯ものや布団を天日干しにしたり、スリッパなどにUVライトを当てて消毒したりしています。
③体内時計の調整
人の体は1日が25時間で作られています。
1時間のずれを調整できるのは、朝目覚めて太陽の光を浴びた時。
また、紫外線を浴びることで、脳内の神経伝達物質のひとつである「セロトニン」が分泌され、精神を安定させる働きがあります。
気持ちを安定させる効果も期待できます。
紫外線のデメリット
ひふのクリニックの上出先生は“紫外線は百害あって一利のみ”とおっしゃっています。
メリットもありますが、それらは短時間浴びるだけで充分得られるメリットであり、必要以上の紫外線はダメージを受けてしまします。
①日焼け
長時間紫外線を浴び続けると、皮膚が赤くなり、ひどい時は水泡ができてします。
主にUV-Bによる影響で、日焼けは火傷と同じ、皮膚表面の細胞がダメージを受けているのです。
うっかり日焼けをしてしまった時は、水を絞ったタオルを炎症を起こしているところにあてて熱を取り、落ち着いたら保湿を行ってください。
水泡が破れたり、炎症を起こしているときは刺激物は塗らず、皮膚科を受診してください。
また、水泡や炎症を起こさずに皮膚が黒くなることもあります。
これはメラニン色素という肌や髪の毛を構成する黒色の色素のことで、細胞を守るための防衛反応です。
肌の色が黒い人ほど肌を守る機能が発達しているので、色の白い方の方がダメージを受けやすいと言えます。
メラニン色素も通常であれば、垢と共に体外に排出されるのですが、紫外線を浴び過ぎると、防衛反応から一時的にメラニン色素を過剰につくり出すので、その結果、メラニン色素が沈着して、シミになってしまいます。
②シミ、シワ、たるみ
これらは光老化と呼ばれ、日々の日焼けによる蓄積されたダメージです。
シミができる要因は、先ほどのメラニン色素の沈着によるものです。
シワやたるみは、肌の奥深くまで届き、ダメージを与えるUV-Aによるもので、一方シミや日焼けの炎症など表皮のダメージはUV-Bによるものです。
有名なアメリカのトラック運転手の写真があります。
日の当たる向かって右側だけ、シワが深く入っており、紫外線による肌のダメージが一目でわかります。
紫外線のダメージは蓄積されるのです。
③皮膚癌や白内障などの病気
紫外線を大量に浴びると細胞の遺伝子に傷がついてしまいます。
傷ついた遺伝子は、通常であればおよそ数日程で修復されますが、限度を超えて紫外線を浴びてしまうと遺伝子が正常に回復せず、傷がついた状態で細胞分裂を繰り返してしまいます。
その結果、遺伝子が誤った遺伝情報に書き換えられてしまう突然変異を起こすのです。
これが皮膚がんを発症してしまう原因となります。
紫外線の種類の中で、皮膚がんに影響を与える紫外線はUV-Bと言われています。
また、白内障は眼球の中にある水晶体が徐々に白く濁ってしまう症状で、重症化すると視力を大きく損なう可能性があります。
その原因の一つが、紫外線への長期的な曝露とされています。
子供の紫外線対策の必要性
子供の紫外線対策の歴史
日本では、かつて赤ちゃんの日光浴や子どもの日焼けは健康に欠かせないと信じられてきました。
妊娠時にもらう母子手帳の記載は、「日光浴」から「外気浴」に変わりました。
積極的に日焼けをしないようにする意図があります。
紫外線は骨や歯の形成に欠かせないビタミンDの生成に必要であり、地球上の生体系にも欠かせません。
可視光線は体内のホルモンバランスを保つのに重要です。
紫外線は割る事ばかりではありません。
しかし、1960年ころより紫外線はDNAを気づ付けることがわかり、紫外線のダメージを受けやすい白人の多い国で紫外線対策を講じるようになりました。
紫外線を浴びることにより、表皮の細胞や真皮の細胞の遺伝に傷がつきます。
また、目にも影響が出ることがわかり、目の紫外線対策も論じられています。
“一生に浴びる紫外線の半分以上を18歳までに浴びる”と言われており、乳児期からの紫外線暴露のダメージの蓄積が懸念されています。
*WHO SUN PROTECTION 子どものための紫外線対策協会HP / 紫外線.comより
子どもの頃から紫外線対策が必要な理由は?
- ・子どもは成長過程(細胞分裂が盛ん)にあるため「紫外線の影響」を大人より受けやすい
- ・子どもの皮膚は大人に比べて刺激に弱い(子どもの皮膚は大人の半分ほどの厚さ)
- ・一生に浴びる紫外線の半分以上を子供期18歳までに浴びてしまう
子どもは紫外線の影響をとても受けやすく、しかもダメージを蓄積してしまいます。
子どもの頃から浴びた紫外線の量が多いほど、将来の健康に悪影響が起こると言われているので、小さい頃から紫外線対策はとても重要です。
小さい頃のUV対策の習慣は、障害の宝物となって無駄な日焼けをしないでしょう。外で遊ぶことは、たくさんの経験や知恵を得ることができます。
つまり、エポカルのUVカットウエアは、お外で元気よく遊ぶために、紫外線対策をして外出してほしいと考えて作られました。
幼稚園や学校での紫外線対策について
集団生活に入ると、お子様の紫外線対策が一気に難しくなってしまいます。
そんな中、2018年には、株式会社ピーカブーのある埼玉県議会で、学校での紫外線対策について取り上げていただきました。
また、千葉市教育委員会も2018年4月26日、市立の全小中学校などに対し、日焼け止めクリームや帽子などで児童生徒を紫外線から守るよう通知しました
。
長時間の屋外活動では児童生徒に紫外線防御を指導するほか、水泳学習時にはラッシュガードの着用を認めるよう求めています。
更に、2024年春から和光市の小学校2校で紫外線対策制帽の採用、更にうち1校でUVカット体操服の採用が決定しています。
子供達にとって、陽の高い時間に活動する機会の多い、幼稚園や学校でこそ必要な紫外線対策を、これからも進めていけるよう、活動してまいります。
2024年春、エポカルの制帽が株式会社ピーカブ―のある埼玉県和光市の公立小学校に採用されました。
全国で初めて採用された、UVカット機能のある素材でできた帽子に、お子様の頭を守る簡易ヘルメットの入った安全帽子です。
同じくこの春にインターナショナルスクールや幼稚園でもご採用いただきました。
効率よく行える「かしこい紫外線対策」とは
出かける前に今日の紫外線の強さを知ろう
紫外線が人体に及ぼす影響の度合いをわかりやすく示すために、2002年、世界保健機関が世界気象機関(WMO)および国連環境計画(UNEP)と共同でUVインデックスを発表しました。。日本では、毎日気象庁が1時間ごとの紫外線量の推移を予測しUVインデックスを発表しています。
紫外線は環境によって届く量が違う
紫外線は私たちの目には見えませんが、太陽光(日射)の一部であり、基本的な性質は可視光線と同じです。季節や時刻、天候などにより紫外線の絶対量や日射量に占める割合は変化しますが、可視光線と同じように、建物や衣類などでその大部分が遮断されます。
一方、日中は日陰でも明るいように、大気中での散乱も相当に大きいことがわかっています。
中でも、人体に有害といわれているUV-Bは散乱光の占める割合が高くなっています。
(WHO:Protection against exposure to ultraviolet radiation1995)
紫外線の性質
1.薄い雲ではUV-Bの80 ~ 90%が透過します。屋外では太陽から直接届く紫外線量と空気中で散乱して届く紫外線量がほぼ同程度になっています。
2.地表面の種類により紫外線の反射率は大きく異なります
(新雪80%、砂浜10~ 25%、コンクリート・アスファルト10%、水面10 ~ 20%、草地・芝生、土面10%以下)。
3.標高が1000m上昇するごとに紫外線量は10 ~12%増加します。
4.年間で見ると、屋内で働く人は屋外で働く人の10 ~ 20%の紫外線を浴びています。
*環境省:紫外線環境保健マニュアルより
季節による紫外線の量の変化
夏は強い日差しを感じ、冬はあまり日差しを感じません。しかし、紫外線は一年を通じて降り注いでいます。
ただし、季節によって紫外線量は変化があります。UV-Bが多いのは4月~9月頃で、冬は夏の5分の1程度となります。
UV-Aの量も季節によって変化し、冬でも夏の半分ほどの量が降り注いでおり、冬もしっかり紫外線対策をすることが大切です。
つまり、冬だからと言って、日焼け対策をしなくていいというわけではなく、一年中季節に合わせた対策が必要と言えます。
紫外線の浴びすぎを防ぐために以下の基本的な対策をお勧めします。
<紫外線対策6か条>
1.紫外線の強い時間帯は外出を避ける=10~15時が最も強い時間帯です。
2.日陰を利用する=約半分の紫外線がカットされます
3.UVカットウェアを着る=日焼けしやすい場所を効率よく、また洗っても落ちないものを選びましょう
4.日傘をさすか、帽子をかぶる=持って歩ける日陰です!
5.サングラスをかける3=目はむき出しの臓器なので、サングラスは重要です。
6.日焼け止めを塗る=どうしても露出する場所を保湿効果の高いUVクリームで補いま
しょう。
*紫外線.com/子供のための紫外線対策協会 https://shigaisen.com/
紫外線対策にUVカットウェアが必要なわけ
EPOCHAL(エポカルブランド)の製品は、全商品に特殊な繊維(セラミック/酸化チタンが練り込まれた繊維を使用)で作られたUVカット率91%以上の特殊素材を使用しているので、洗濯を繰り返してもUVカット効果は落ちません。
また、20年以上の紫外線と紫外線対策に対する蓄積データや、自身の育児経験から着用する方に合った製品作りを行っており、アトピー・火傷・痣・敏感肌から光線過敏症、XPまで、全ての年代の健康なお肌を守る製品です。
例えば、パーフェクトシリーズはUVカットに特化して、UVカット率99%の製品のシリーズです。
また、メッシュシリーズは、メッシュを駆使し、夏の暑い季節にもUVカットの長袖が着られるように、機能性に特化した製品になります。
紫外線対策は健康な肌を保つためだけでなく、無駄な日焼けを防ぐことで「免疫力」をキープすることができます。
EPOCHAL(エポカル ブランド)のUVカットウエアを活用して、快適で安心な外出を楽しんでください!
株式会社ピーカブー
エポカルブランド 企画室
松成紀公子