色素性乾皮症(XP)とエポカルのUV防護服:希望を照らす最新研究
色素性乾皮症(XP)とは
色素性乾皮症(XP: Xeroderma Pigmentosum)は、紫外線によって傷ついたDNAを修復する機能に障害がある遺伝性の希少疾患です。日本では約22,000人に1人の割合で発症し、現在約500人の患者さんがいると推定されています。
XPの主な症状
皮膚症状
- 日光に当たった部分に異常に強い日焼けや水疱が発生
- 幼少期から顔や首、手など露出部に広範囲のしみ(色素沈着)
- 皮膚の乾燥、羊皮紙のような質感
- 10歳前後から皮膚がんが発生(健常者の約2000倍のリスク)
神経症状
- 日本で最も多いA群では、3歳頃から神経症状が出現
- 進行性の運動障害、歩行困難
- 感音性難聴
- 精神運動発達の遅れ
眼の症状
- 結膜炎、角膜混濁
- 眼瞼の皮膚萎縮
XPは8つの病型(A~G群、V型)に分類され、日本ではA群(約55%)とV型(約25%)が多く見られます。現在のところ根本的な治療法は確立されておらず、紫外線を徹底的に避ける予防が最も重要な対策となっています。
エポカルブランドについて
エポカル(EPOCHAL)は、「画期的な」という意味を持つ日本の紫外線対策専門ウェアブランドです。2軽量ヘルメット23年前、創業者の子どもがアトピーと診断されたことがきっかけで誕生しました。
エポカルの特徴
独自の技術
- 繊維に酸化チタンのセラミックスを練り込んだ特殊素材を使用
- UVカット率91%~99.99%の高い遮蔽効果
- 洗濯を繰り返しても効果が落ちない耐久性
- 破れるまで紫外線防護効果が持続
こだわりのデザイン
- 「デザイン=機能性」という考え方
- 薄く、軽く、着心地の良い素材選び
- 顔から指先まで徹底的に守る設計
- 暑い季節でも快適な「木陰の心地よさ」を目指した製品づくり
対象とする方々
- 色素性乾皮症(XP)の患者さん
- 光線過敏症の方
- 膠原病の患者さん
- アトピー性皮膚炎の方
- 紫外線に敏感な肌の方
エポカルのすべての製品は外部検査機関と自社で厳密なUV遮蔽率テストを実施し、日本学校保健会推薦製品にもなっています。
エポカルの色素性乾皮症用UV防護服

色素性乾皮症のためのファン付きUV防護服
Sun-protection clothing for XP
エポカルは、色素性乾皮症の患者さんのために特別な製品を開発しています。
完全遮蔽ファン付きUV防護服(特許申請中)
XPの方は全く紫外線に当たることができないため、エポカルは通常のUVカットウェアを超えた「完全遮蔽」を目指した防護服を開発しました。
革新的な機能
- ファン付きで通気性を確保し、暑い季節でも快適
- 顔、首、手など全身を完全に覆う設計
- 特殊なUVカット素材による徹底した紫外線遮断
- 日常生活での外出を可能にする実用性
その他のXP対応製品
- フェイスガード付きキャップ:顔全体を守る深くかぶれる設計
- 超ハイネック&手の甲ガード付きシャツ:首から指先まで徹底防御
- UVカットメッシュパーカー:通気性と紫外線防護を両立
- 遮光性の高い帽子類:つばが長く、広範囲をカバー
これらの製品は、XPの患者さんが少しでも外の世界を楽しめるように、実用性と快適性を追求して開発されています。
神戸大学の画期的研究:希望の光
2024年11月、神戸大学、東京大学、大阪大学の研究グループが、色素性乾皮症の理解と治療につながる重要な発見を発表しました。
研究の内容
研究チームは、細胞内でDNA修復タンパク質「UV-DDB」が紫外線損傷を修復する瞬間を初めて可視化することに成功しました。
技術的ブレークスルー
- 「ChIP-CryoEM」という独自技術を開発・応用
- 細胞内から直接UV-DDBタンパク質を単離して観察
- クライオ電子顕微鏡で立体構造を解明
何が明らかになったのか

UV-DDBタンパク質の働き
私たちの遺伝情報であるDNAは、細胞内で「ヒストン」というタンパク質に巻き付いて複雑な構造(クロマチン)を形成しています。紫外線によってDNAが損傷を受けると、UV-DDBタンパク質がこの複雑な構造の中でも損傷箇所を見つけ出し、修復を開始します。
今回の研究で明らかになったこと:
- 効率的な認識メカニズム
- UV-DDBタンパク質は、ヒストンに邪魔されることなく損傷部位に直接結合できる
- 2つの特定のアミノ酸残基が、代表的な紫外線損傷(CPD: シクロブタン型ピリミジン二量体)を特異的に認識する
- 複雑な環境下での機能
- クロマチンという立体的に複雑な環境下でも、UV-DDBは効率的に働くことができる
- 細胞内での実際の修復過程を直接観察できた
この研究が開く未来
色素性乾皮症への応用
UV-DDBタンパク質の異常は、色素性乾皮症の原因の一つです。今回の研究により:
- DNA修復の分子レベルでのメカニズムが解明された
- 修復がうまくいかない原因の理解が深まった
- 将来的な治療法開発の基盤が確立された
期待される治療法開発
- 遺伝子治療
- 正常なUV-DDB遺伝子を導入する治療
- すでに細胞や動物実験では効果が報告されている
- 薬物療法
- UV-DDBタンパク質の機能を補助する薬剤の開発
- DNA修復を促進する治療薬の創出
- 予防的アプローチ
- 紫外線損傷をより効果的に防ぐ方法の開発
- 早期診断と早期介入の精度向上
より広い応用可能性
この技術は、色素性乾皮症だけでなく:
- 電離放射線によるDNA損傷の研究
- 有害物質による遺伝子損傷の解明
- がん治療への応用
- 他のDNA修復異常による難病の理解
など、幅広い分野への貢献が期待されています。
研究の意義
これまでDNA修復の過程は「見えない」ものでした。今回の研究は、その修復が行われる瞬間を初めて「見る」ことを可能にしました。これは色素性乾皮症という難病の克服に向けた重要な一歩となります。
根本的な治療法がない現状において、この研究は患者さんとそのご家族に希望の光をもたらすものです。研究者たちは、この成果が将来的な治療法開発につながることを強く期待しています。
エポカルの願い:すべての人に光のある毎日を
エポカルは、色素性乾皮症をはじめとする光線過敏症の方々が、心地よく過ごせる毎日を願っています。
私たちの使命
紫外線から守る
- 日常生活で使える実用的な防護服の開発
- 快適さと防護性能の両立
- 子どもから大人まで、すべての世代に対応
外の世界とつながる
- 学校生活を支えるUVカット体操服や水着
- 外出を楽しめる帽子やウェア
- 社会参加を可能にする製品づくり
心の支え
- 製品を通じて、患者さんやご家族に寄り添う
- 病気と向き合いながらも、前向きに生きられる選択肢を提供
- 紫外線対策が必要な方々のコミュニティづくり
未来への展望
科学研究の進展により、いつか色素性乾皮症の根本的な治療が可能になる日が来るかもしれません。それまでの間、そしてその後も、エポカルは紫外線から肌を守り、快適な日常生活を支える製品を作り続けます。
XPの患者さんやそのご家族が、少しでも安心して外の世界を楽しめるように。光に満ちた世界で、誰もが自分らしく生きられるように。エポカルはこれからも、画期的(EPOCHAL)な製品づくりに挑戦し続けます。
まとめ
色素性乾皮症は、紫外線によるDNA損傷を修復できない希少な遺伝性疾患です。患者さんは生涯にわたって厳重な紫外線対策が必要ですが、神戸大学などの最新研究により、DNA修復メカニズムの解明が進み、将来的な治療法開発への道が開かれつつあります。
エポカルは22年にわたり、色素性乾皮症の方々のために特殊なUV防護服を開発してきました。完全遮蔽ファン付き防護服をはじめ、日常生活で使える実用的な製品を通じて、患者さんが少しでも快適に過ごせる毎日を支えています。
科学の進歩と、思いやりのある製品づくり。この両輪によって、色素性乾皮症の方々により良い未来が訪れることを、私たちは心から願っています。
株式会社ピーカブー
エポカル企画室
松成紀公子
〒351-0104 埼玉県和光市南2-3-13 和光理研インキュベーションプラザ305
株式会社ピーカブー/子供のための紫外線対策協会
エポカルブランド企画室
https://www.epochal.jp/
https://epochal.co.jp/
関連リンク
キーワード: 色素性乾皮症, XP, 紫外線対策, UV防護服, エポカル, EPOCHAL, DNA修復, 光線過敏症, UV-DDB, 神戸大学研究, 希少疾患, 遺伝性疾患, UVカットウェア










