色素性乾皮症の子どもたちの帽子
XP=色素性乾皮症の子どもたちの帽子を作りたい
帽子を作ってほしい。
そんなご要望をいただき、今着用しているものをすぐにお返しするから!とお借りしたのが2018年のこと。
すでに5年も前!
帽子の大きさや、工夫されたところなどを見せていただいて、これは凄いなって思いました。
細部に工夫がされていたからです。
エポカルブランドの製品も、結構「変わっている」ものが多く、それは、ブランドとして、紫外線対策に適したものであり、シンプルで機能性がたくさんあるものを作りたいという想いからです。それに勝る勢いのこの帽子、本当によく工夫されていました。
つばの上にフラップ(後ろのたれ部分)が上からかかっているのは、影を大きく作るためです。
それは、エポカルのこだわりと同じです。
当社では、2cm以上かぶせるものを作りたいと思っていますが、この帽子は、3~4cm被っているように見えますね。
この部分です。
防護服に発展したのはこの後
帽子だけでいいの?という想いや「かっこよくしてあげたい」そして「絶対に安心なデータが欲しい」と思いはどんどん募りました。
そして、完全遮蔽の素材を探すことになりますが・・・それは、1年半以上現れず、かなり難航しました。
防護服に求めるものがとても多くまとまらなかったのが原因です。
暑い思いをさせたくない、
通気性が良くて完全遮蔽ってあるの?
重ねたらどうなる?
なかなかな難問。
今までも製品を1つ作るのだって、簡単なものは1つだってなかったけれど
何か月も眠れなくなるほど悩んだものはこれが初めてだったかもしれません。
完全遮蔽の素材に出会ってからは
完全遮蔽の素材に出会ってからは、株式会社空調服様の「空調ファンが必要」という条件が付きました。
本当は、歩く力で衣類の中に風を入れられないかしら?とか発明めいたものをいろいろ考えましたが
やはり、小さいお子さんが対象(小学生)なのと、力が弱くなっていく子供たちのためには
楽に着ていられるもののほうがベター!となったからです。
パーツも大変だった
得意の?手の甲ガードは、付けた者の、手のひらは大丈夫なの?でまた壁にぶつかりました。
上半身全部かぶせるって本当に難問。
Wポケットを思いつくまで数週間は、ダメな製品作っちゃダメ・・・が頭の中でグルグル・・・していました。
やっとできた
やっとできたと思いましたが、空調服ってすごく奥深いんです。。。
風の通り道を計算したデザイン(設計)にしなければならず、師匠(空調服)に叱られ、やり直し!
なかなか大変な作業ですが、チームのようになっていく様は協力者がなくても絶対やるぞ!と思っていた私に
とってはとても嬉しい事でした。
つづく
株式会社ピーカブー
松成紀公子