健康寿命を延ばすために紫外線対策を

シニア世代の紫外線対策のすすめ

まとう木陰
EPOCHAL

「もうこの年だから、いまさら紫外線対策をしても」。シニア世代の方から、そんな声を聞くことがあります。けれども、紫外線の影響は長い年月をかけて積み重なり、年齢を重ねてから皮膚や眼にあらわれます。これ以上の蓄積を増やさないことは、何歳からでも始められる健康習慣です。

この記事では、環境省「紫外線環境保健マニュアル2020」、世界保健機関(WHO)、厚生労働省の公表資料をもとに、シニアのためのUVケアを「健康寿命」「蓄積」「免疫」の3つの視点から整理します。

健康寿命と平均寿命のあいだにある年月

健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことです。厚生労働省の公表によると、2022(令和4)年の数値は次のとおりです。

平均寿命健康寿命差男性81.05歳72.57歳8.49年女性87.09歳75.45歳11.63年

出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「平均寿命と健康寿命」

この差は、日常生活に制限のある期間を意味します。その期間をできるだけ短くするために、食事や運動と同じように、毎日の暮らしのなかで続けられる習慣のひとつが紫外線対策です。「見える」「自分の足で外に出られる」という日々の基本を守ることにつながるからです。

紫外線の影響は「蓄積」して、何十年もあとにあらわれます

環境省のマニュアルは、紫外線の皮膚への影響を、浴びてすぐにみられる「急性傷害」と、長年浴び続けてあらわれる「慢性傷害」に分けて説明しています。子どものころに浴びた紫外線の影響も、何十年もたってからあらわれるとされています。

長年日光を浴び続けていると、皮膚のシミやしわ、ときには良性・悪性の腫瘍があらわれます。顔や手の甲にみられるこうした変化は、年齢のせいと思われがちですが、生理的な加齢に加えて、紫外線による慢性傷害「光老化」の結果でもあります。そして同マニュアルは、光老化は加齢による自然な老化とは異なり、適切な紫外線防御対策によって防ぐことができるものだと明記しています。

紫外線が関係していると考えられている慢性の変化(環境省)

皮膚:しわ、シミ・日光黒子、良性腫瘍、前がん症(日光角化症など)、皮膚がん
眼:白内障、翼状片

日光角化症は、紫外線との関連が知られている前がん症です。この段階で治療すれば生命に関わることはありませんが、治療しないと悪性化することがあるとされています。日本は世界でも皮膚がんの少ない国のひとつですが、同マニュアルによれば、罹患率は2007年以降、男女ともやや高くなっています。

「見える」を守る ― 年齢とともに大きくなる眼への影響

白内障は、眼のレンズにあたる水晶体が濁り、見え方の質が下がっていく病気です。環境省のマニュアルは、白内障の危険因子として加齢や喫煙、糖尿病などとともに紫外線(UV-B)を挙げ、日本人に最も多い「皮質白内障」というタイプで紫外線との関係が知られているとしています。

WHOは、世界で白内障により失明している人が約1,500万人と推計され、そのうち約10%は紫外線へのばく露が原因である可能性があるとしています。

環境省のマニュアルも、高齢者への配慮について「極端に警戒することはない」としたうえで、一般に高齢になると眼への影響が大きくなるため、晴天時などはサングラスや眼鏡で保護することも有効だと述べています。

紫外線は、免疫のはたらきも下げます

日焼けやシミほど知られていませんが、紫外線には免疫のはたらきを抑える作用があります。環境省のマニュアルは、紫外線が関係する急性の影響として、日焼けや紫外線角膜炎と並んで「免疫機能低下」を挙げています。

皮膚がんが生じる仕組みについても、紫外線によるDNAの傷に加えて、免疫が抑えられることで、できてしまったがん細胞を排除しにくくなることが図で示されています。WHOも、紫外線による免疫抑制はがんのリスク要因と考えられ、口唇ヘルペスのようなウイルスの再活性化を引き起こすことがあるとしています。環境省のマニュアルにも、紫外線で皮膚に炎症が起こると、それをきっかけに口の周りの単純ヘルペスが再発することが往々にしてある、と書かれています。

紫外線を浴びすぎないことは、肌の見た目を守るだけでなく、からだを守る仕組みに余計な負担をかけないことでもあります。

今日からできる、シニアのための6つの対策

環境省のマニュアルが挙げる対策は、次の6つです。特別なことではなく、どれも毎日の暮らしに取り入れやすいものです。

1. 紫外線の強い時間帯を避ける 紫外線は正午前後に最も強くなります。夏は午前10時から午後2時のあいだに、1日の紫外線量のおよそ70%が降り注ぎます。散歩や畑仕事、買い物は朝夕に。
2. 日陰を利用する 日陰の紫外線は日なたの約50%です。ただし、空気中で散乱した紫外線や地面からの反射があるため、日陰でもゼロにはなりません。
3. 日傘を使う、帽子をかぶる 帽子をかぶると、眼が浴びる紫外線は20%程度減ります。つばの広い帽子は、より大きな効果があります。
4. 衣服で覆う 袖が長く襟のある服は、首や腕、肩を守ります。織り目・編み目のしっかり詰まった生地ほど紫外線を通しにくくなります。通気性が悪いと熱中症のおそれがあるため、無理なく着られるものを選びます。
5. サングラスをかける 紫外線防止効果のあるサングラスや眼鏡を適切に使うと、眼が浴びる紫外線を最大で90%カットできます。顔に合ったある程度大きなものを選び、帽子と併用します。色が濃いだけで紫外線カットが不十分なレンズは、瞳孔が開くためかえって危険な場合があります。
6. 日焼け止めを上手に使う 衣類で覆えない部分に使います。顔、首、手の甲は塗り忘れやすいところです。汗やタオルで落ちるので、2〜3時間おきに塗り直します。

出典:環境省「紫外線環境保健マニュアル2020」

WHOは、紫外線対策は日焼け止めを塗ることよりも、日陰に入ることと衣服を着ることによって最もよく達成できる、としています。塗り直しが負担に感じられる方にとって、「着る」「かぶる」「日陰を選ぶ」対策は続けやすい方法です。

対策の目安は、UVインデックス3以上です。環境省のマニュアルに掲載されている気象庁の観測データ(つくば、2005〜2017年)では、10月でも正午ごろの月最大UVインデックスの平均は5.9と、3を上回っています。紫外線対策は夏だけのものではありません。毎日のUVインデックスは気象庁のホームページで確認できます。

避けすぎない ― ビタミンDとのバランス

紫外線には、骨の健康に欠かせないビタミンDを皮膚でつくるという大切なはたらきもあります。環境省のマニュアルは、多くの人が必要なビタミンDの半分以上を日光に頼っていること、まったく外出しない、いつも全身を覆うといった極端な避け方は好ましくないことを述べています。

必要な日光浴の時間は、地域や季節、時刻、天候、服装、肌のタイプによって変わるため、一律に「何分」とは言えません。大切なのは「浴びない」ことではなく「浴びすぎない」ことです。紫外線の強い時間帯を避けて、朝夕に外で体を動かす。これがシニアの紫外線対策の基本になります。

WHOは、施設で暮らしている方や外出が難しい方など、日光に当たる機会がごく少ない人について、ビタミンDの経口補給を検討するよう勧めています。気になる方は、かかりつけの医師にご相談ください。

気になる変化は、早めに皮膚科・眼科へ

顔や手の甲など日光の当たる場所に、これまでなかった皮膚の変化が続くときは、自己判断せず皮膚科で診てもらいましょう。前がん症の段階で見つけて治療することが大切です。

また、環境省のマニュアルによると、ふつうなら何でもない程度の日光で皮膚に症状が出る「光線過敏症」には多くの原因があり、ある種の飲み薬や塗り薬が原因になることもあります。いつもよりひどい日焼けや、水ぶくれ、腫れがみられたら、皮膚科を受診してください。

これからの毎日を、太陽の下で

散歩、庭仕事、グラウンドゴルフ、お孫さんとの外遊び。外で過ごす時間は、シニア世代の元気を支える大切な時間です。その時間をあきらめるのではなく、上手に守りながら楽しむ。紫外線対策は、そのための知恵です。

エポカルを創る株式会社ピーカブーは、紫外線対策ウェアを売っているのではなく、赤ちゃんから難病まで、誰もが太陽の下で安心できる未来を売っている会社。その「誰もが」のなかには、長い年月を太陽とともに歩んでこられたシニア世代のみなさまも含まれています。

エポカルのUVカットウェア・UVカット帽子は、公式オンラインショップでご覧いただけます。
エポカル公式オンラインショップ(epochal.jp)

参考資料

環境省「紫外線環境保健マニュアル2020」(2020年3月改訂)
世界保健機関(WHO)「Ultraviolet radiation」ファクトシート(2022年6月21日)
厚生労働省 e-ヘルスネット「平均寿命と健康寿命」
気象庁「紫外線による健康被害の予防」

この記事は公的機関の公表資料にもとづく一般的な情報です。診断や治療については医師にご相談ください。

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株式会社ピーカブー
代表取締役 エポカルプロデューサー
松成紀公子(まつなりきくこ)

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